ねえ、しんちゃん。東京大学で面白い展示会が開かれてるんだって。
へー、どんな展示会なの?
『骨が語る人の生と死、日本列島1万年の記録』っていうテーマだよ。紹介してくれている海部さんは「骨にはその人がどんな人で、どう生きたのかが記録されている」って言ってるよ
骨を見れば、その人がどんな人か分かるってこと? おもしろそう!
海部さんはね、「骨を通じて、今まで知らなかった祖先の生活を知ることができる。縄文時代や弥生時代の人々の生活の特徴を紹介していくんだ」と言っているよ。僕も、昔の人たちがどう生きていたかを知るのはワクワクするな。
ワクワクするね! でも、東大のやる展示会だから難しいんじゃない?
確かに、東大だからちょっと難しそうだけど、実はそうでもないんだよ。展示は一般の人にも分かりやすく作られているんだって。
それなら安心だね。行ってみたいな。東大に入るチャンスなんてないから楽しそう!
しかも無料だよ! でも、開館時間や休館日はしっかり確認してね。東京大学本郷キャンパス内にあるんだ。
わかった! 一緒に行ってみようよ、クニサダ!
会期:2024年2月22日[木]まで!
休館日:日曜・祝日、12/30以降の土曜日、その他。
必ず開館カレンダーを調べていきましょう
開館時間:10:00〜17:00(入館は16:30まで)
入場料:無料!
👩⚕️詳細:https://www.um.u-tokyo.ac.jp/
会場:東京大学総合研究博物館(東京大学本郷キャンパス内)
所在地は東京都文京区本郷7-3-1
🚃行き方:丸ノ内線「本郷三丁目」駅(徒歩6分)
大江戸線「本郷三丁目」駅(徒歩3分)
動画の海部陽介さんのメッセージを下に文字起こししてみました。間違いがあったらごめんなさい
東京大学総合研究博物館の海部陽介です。
『骨が語る人の「生と死、日本列島1万年の記録より』という展覧会なのですが、ここでは遺跡から発掘される骨を通じて、その骨を解読しながら祖先たちの意外な姿を探っていきます。噂でしか知らなかった人に初めて会ったら思っていたイメージと全然違っていたということがありますよね。同じことは遠い祖先についても言えます。
私はこれまで日本列島を含むアジア各地で調査を行い、過去を生きてきた人々について研究を行ってきました。その中で目から鱗というような経験を何度もしています。この展覧会を企画したのは、そんな祖先たちとの驚きの出会いを多くの皆さんと共有したいと考えたからです。会場は狭くて紹介できることは限られるのですが、それでもたくさんの驚きがあります。
人の骨ってあまり見る機会ありませんから理解するのに少し時間がかかると思いますが、どうかゆっくり一つ一つ見て楽しんでいただければと思います。
この展覧会は3部構成からなりますが、第1部は骨が語る「生」です。骨にはその人がどんな人でどう生きたのかが記録されていて、私たち研究者はそれを解読しようとしています。今回はその一例として、私が日本史上最高のマッチョマンと呼んでいる今の愛知県にいた縄文人の骨を初公開します。それから過去1万年間この列島で生きた人々の意外な特徴を紹介していきますが、例えば日本人の中で出っ歯や歯並びの乱れが生じてきたのは比較的最近であったということや縄文人と弥生人の不思議な習慣などに注目してほしいと思います。
第2部は骨が語る「死」です。人は皆、どこかで死を迎えますが、ここで主題にするのは近しい人の死に対して残された人たちがどう向き合ってきたかです。人の死に対する態度は時代を通じていつも同じだったというわけでは全くなく、むしろ大きく変わってきました。縄文人の墓の作り方、平安時代の人々の死者への態度などは、今の私たちの感覚では理解し難いものがありますので、その辺りにぜひ注目してください。
第3部は骨が語る「病」です。私たちは新型コロナという未曾有の出来事を経験しましたが、祖先たちもたくさんの病と戦ってきました。本展で紹介するのは癌・結核・梅毒の3つですが、病気というものを理解する上で貴重ですので、ぜひご覧いただきたいと思います。
この展覧会は2024年の2月まで開催しています。ギャラリートークの予定や参考文献などは展覧会のウェブサイトに出していきます。それから研究者のインタビューを博物館の公式YouTubeチャンネルに随時上げていく計画ですので、博物館のSNSと合わせてぜひチェックしてください。
展示会場は東京大学の本郷キャンパスにある東京大学総合研究博物館の本館です。入場は無料ですが、開館日や時間については博物館のウェブサイトを確認してからお越しください。
皆様のご来場をお待ちしています。